所得とは？収入と所得の違いをわかりやすく解説！

お金や税金の話題でよく取り上げられる「所得」という言葉。

ところで「所得」と「収入」は何が違うのでしょうか？

本記事では、所得の意味や、収入との違いを解説します。

所得とは

所得とは収入から経費を差し引いたものです。

収入とは「入ってきたお金」のこと

収入とは入ってきたお金を指す言葉です。

具体例は以下のとおりです。

• 給与
• ボーナス
• 売上金
• 家賃
• 競馬の払戻金

経費とは「収入を得るためにかかった費用」のこと

経費とは上記の収入を得るためにかかった費用を指します。

たとえばお店を経営している場合。

売上を立てる（＝収入を得る）には、いろんな「費用」がかかるのが一般的です。

• 仕入れ
• 電気代、水道代
• 家賃
• 従業員のお給料

これらのように、収入を得るためにかかる費用のことを「経費」と呼びます。

所得の計算方法（八百屋さんの場合）

具体例を挙げて、所得を計算してみましょう。

自営業で八百屋さんを経営しているケースです。

年間の売り上げ（＝収入）が 1000万円で、以下の経費がかかったとします。

• 仕入 500万円
• 電気代 20万円
• 水道代 30万円
• テナント代 100万円
• 従業員のお給料 100万円

さて、所得はいくらでしょう？

正しく計算できましたか？

要するに「儲け」

つまり所得とは、ざっくりとした「儲け」です。

ちなみに税金のほとんどは、収入じゃなく所得（＝儲け）に課せられるシステムになっています。

だから自営業者は「いかに経費を増やして所得を減らすか？」を考えるんですね。

なぜなら税金を減らせるからです。

とはいえ、経費はあくまで「収入を得るために必要な費用」なので、経費として認められないケースもあります。

「節税だー！！」と何でもかんでも経費に入れると、あとで税務署から怒られるので注意してくださいね（笑）

所得の計算方法（サラリーマンの場合）

「サラリーマンの所得はどうなるの？だって会社員に『経費』なんてないじゃん。」

こう思った人は、センスがある人です。

実は、サラリーマンにも経費として一定額を差し引くことが認められています。

それが「給与所得控除」です。

「スーツや靴、カバンを買うのにお金がかかるよね！じゃあ経費として認めてあげよう！」

国はこう考えて、収入から差し引くことを認めてくれているわけです。

ちなみに、給与所得控除額の最低額は65万円です。

「所得 ＝ 手取り」ではない！

所得がそのまま手取りになるかというと、そうではありません。

そこから税金や社会保険料が引かれるからです。

たとえば年収500万円だと、最終的に手取りは390万円ほどになります。

所得は10種類もある！

所得は、収入の種類に応じて10個に分けられています。

覚える必要はありませんが「こんなのがあるんだ」くらいで眺めておいてください。

所得の種類	発生するシーン
給与所得	お給料をもらった
事業所得	ラーメン屋で儲けが出た
退職所得	退職金をもらった
譲渡所得	家を売ったら儲けが出た
一時所得	保険の解約返戻金をもらった
雑所得	年金をもらった
利子所得	銀行預金の利子
配当所得	株の配当金が入金された
不動産所得	不動産を貸したら儲けが出た
山林所得	山林を売ったら儲けが出た

上の所得が発生すると、税金がかかります。

まとめ

「所得とは何か？」についてまとめます。

所得と収入は、似ているようで違う意味なので、違いを理解しておきましょう。